今回紹介したアクセス解析ツールは、忍者ツールというものですが、他に様々なアクセス解析ツールがあります。考え方、アクセス解析ツールの設置方法は大体同じです。一つやり方を覚えたら幾つかのアクセス解析ツールを併用して見ましょう。2つのアクセス解析ツールを併用すると、その結果に微妙な差異が生じることに気づくはずです。

◆ 解析ツールによってアクセス数が異なる。

例えば、A社のアクセス解析ツールでは1日あたり250アクセスあるのに、B社では300アクセスある。なんてことがあります。これはアクセス数のカウント方式に違いがあるからです。

 ・アクセス数とユニーク・ユーザ数
 この二つの言葉には大きな違いがあります。アクセス数は、そのままアクセス数です。例えば、ある特定ユーザが1日に5回ホームページに訪れた場合は、アクセス数は5回とカウントします。それに対しユニーク・ユーザ数の場合は、あくまで1回とカウントします。ユニークとは”一意”という意味です。
しかしユニークユーザと言ってもアクセス解析ツールによって解釈が異なります。厳密に24時間以内に何回訪問しても1人とカウントする場合と、例えば3時間以内に何回訪問しても一人とカウントする場合があります。後者の場合は、3時間を過ぎて同じ人がアクセスした場合は2回とカウントされます。
このようにアクセス解析ツールによっては、アクセス数の厳密さが異なるのです。ユニークユーザ数の設定が甘い解析ツールでは、1日あたりのアクセス数が多くなりがちです。アクセス数が多いので安心していると実際は同じ人が何度も(実はサイト管理人本人が一番アクセスが多い)訪問しているということも考えに入れておかなければなりません。アクセス数が多いから集客UPにつながるとは限らないということです。自分のホームページに設置したアクセス解析ツールの特性をよく理解して分析することが大事です。

◆ アクセス生ログを見ると異常な(?)アクセスが見られる

アクセス数にも影響を与えることなのですが、解析ツールによってはある特定サイトからのアクセスを除外する場合があります。また、反対にあらゆるアクセスをカウントしてくれる場合もあります。何も怪しいサイトからのアクセスだから統計情報から除外するのではありません。非常に重要なアクセスなのですが、人間の訪問者ではないから除外するのです。その代表的な人間以外の訪問者とは、検索エンジンのクローラー、WEB巡回プログラムのことです。
以前もこの講座で書きましたが、検索エンジンは日々世界中のホームページを巡回、調査しています。アクセス解析ツールの中にはこのWEB巡回プログラムの足跡もアクセスログとして記録するものがあります。(忍者ツールもその一つです)
例えば、生ログのリモートホストに以下のようなホスト名があれば、それはWEB巡回プログラムのアクセスログです。

crawl-66-249-73-139.googlebot.com  (Google)
livebot-65-55-212-42.search.live.com (MSN)
lj611241.inktomisearch.com (Yahoo)

これらがアクセスログに残っていたらラッキーです。検索エンジンの秘密、効果的なSEO対策の糸口となるからです。
YahooやGoogleのWEB巡回プログラムの特性、巡回間隔を知ることができます。以前、これに関して調べたところある傾向が分かりました。

① Googleの巡回回数は非常に多い。(Google > Yahoo)

Googleの検索エンジンのサーバの性能がいいからなのか、非常に多いです。そのためなのかホームページの修正に対する検索エンジンへの反映時間が早いです。、また、ホームページを公開して、検索エンジンにヒットし始めるまでの日数がYahooよりGoogleの方が早い感じがします。そのGoogleよりさらに検索エンジンへの反映が早いのがMSNでした。

② ホームページ公開直後の巡回回数が多い

これはYahooに関して気づいたことですが、ホームページ公開直後は、2週間に1回程度の間隔で巡回してきますが、3ヶ月ぐらいを過ぎてから巡回間隔が長くなります。
この事から、ホームページ公開直後は頻繁にホームページの修正を行うのが有益ではないかという仮説です。
検索エンジンは、更新頻度の多いサイトを高く評価します。よく管理されたサイトだと判断するからです。つまり、WEB巡回プログラムが頻繁に訪れる時期にホームページの更新を行えば、検索エンジン側に、このサイトはよく更新されていると思われて、さらに巡回頻度が上がり、検索結果への反映も早まると考えれます。

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