今までたくさんのセラピストさんにお話を伺う機会があり、いろんなスタイルのサロンを見てきましたが、その殆どのサロンの共通の悩みと言って間違いないことは、”どうすればお客様が来るのか?”、”予約が少ない・・・・”、”苦労ばっかりで全然儲からない・・・”などなど経営に関する悩みです。
そういう私も2年半のサロン経営の悩みは全く同じで、これ以外の悩みと言えば、”人事問題(セラピストさんの雇用と退職)”で1日の悩みの大半が埋まる充実した毎日(?)を送っていました。

そこで同じ悩みをお持ちであろうセラピストさん、サロン・オーナーさんのために、この2年半の経験から基づくサロン経営のノウハウ(と偉そうに言えるほどではありませんが・・・)を紹介したい思います。

ただここで紹介するのは、銀座や渋谷などの商業地にデカイ看板とべらぼうな賃貸料で営む大規模サロンさんに参考になる話ではありません。小さなプライベートサロン、セラピストさん1人で運営しているようなリラクゼーションサロンをどうやって開業し、経営、運営するのかという実践、かつ、他では絶対に聞けないリアルな体験談です。第1回:お客様はどこにいるか?~癒しサロン開業講座
少しでも今途方にくれている、頑張り過ぎているセラピストさんのお役に立てれば嬉しいです。

さて、いきなり核心部分なのですが、お客様はどこにいると思いますか?
下記の画像をクリックして拡大して見て下さい。
この地図上の黄色いポイントはお客様のお住まいを表しています。これは、以前、東京・蒲田でサロンを開業していたときの来店客データを元に作成しています。
このサロンを経営していたとき、来店客のデータをこのように地図ソフト上にプロットして分析していました。目的は、”お客様がどこにいるのか”を視覚的に確認するためです。
なぜ、このようなことを始めたのかというと、いろんなところからお客様が来るのは分かっていても、それでも何かしらの傾向があるではないかと考えたからです。(所謂、商圏分析という奴です)
その分析結果、得られた答えは以下の内容です。

お客様の約7割はサロンを中心とした半径2キロぐらいの範囲からやってくる。
これはサロンを始める前の想定と大きく違う結果でした。
このデータを得る前は、サロンは立地条件が第一で駅から近いが望ましいと思っていました。当初の顧客層のターゲットは東京、神奈川というアバウト、かつ、広範囲を考えていました。しかし、実際は電車を乗り継いでやってくるお客様は皆無です。ほとんどが地元の方々でし、徒歩か自転車で来店するのです。
考えて見れれば当たり前のことで、TVで紹介されるゴッドハンドな癒しサロンなら兎も角、誰も知らない小さな出来立てホヤホヤのプライベートサロンにわざわざ電車で何十分も乗ってやってくると分けがありません。お客様はサロンの直ぐ近くに住んでいる人たちなんですね。

なぜその事に気づかなかったのかと言うと、実は癒しサロン経営はもとより、客商売そのもの全くの素人でした。お客様とはどんな人たちで、どこからやってくるのは全然知らずにサロンを始めたのです。”サロンを開けば、お客様が来るでしょう・・・”ぐらいの気持ちで始めたんですよね。
こんな私でもある程度成功した言える癒しサロンを作れたのですから皆様ならきっと実現できると思います。

これからサロン物件探し、開業を目指している人たちへ誤解を恐れずに言い切れば

サロンの場所は最も重要な要素ではない。

とても誤解を生みやすい発言ですね。
サロンの場所は重要な要素ではありますが、一番という訳ではありません。どんな場所でもビジネスとして成り立つ可能性はあります。駅からだいぶ離れていることはマイナスとは限らないということです。反って静かな住宅地の中にある方がいい場合もあります。何しろお客様は間違いなくその住宅地に住んでいる人たちなんですから。(続く

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